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波乗りする人の非外傷性脊髄損傷/ゲロがでそうな夜間診療

標題に変な日本語を書きましたが、surfer's myelopathyを訳してみたものです。サーフィンを職業としている人がいるし、趣味の活動で病気になることもこのブログで取り上げて言いますので、今回このお題となりました。

・surfer's myelopathyとは↓(2004年の最初の報告です)


Surfer’s Myelopathy

Thompson, Todd P., MD; Pearce, James, MD; Chang, Gonzolo; Madamba, Joseph

Spine:August 15, 2004 Volume 29 Issue 16

Abstract

STUDY DESIGN:

The authors reviewed a series of nontraumatic spinal cord injuries associated with surfing lessons.

OBJECTIVES:

To characterize a unique syndrome of paraplegia/paraparesis to improve clinical recognition, treatment, and prevention.

SUMMARY OF BACKGROUND DATA:

Surfer's myelopathy is a previously unreported nontraumatic spinal cord injury that affects inexperienced surfers. Nine patients with paraparesis/paraplegia were evaluated and treated after nontraumatic surfing events.

METHODS:

An office-based registry tracked patients with surfer's myelopathy between July 2001 and December 2002. A retrospective review of hospital records searched for additional patients. Nine cases of surfer's myelopathy are retrospectively analyzed to characterize the incidence, risk factors, and outcome. The literature related to surfing injuries is reviewed. RESULTS.: Nine patients were detected with surfer's myelopathy between June 1998 and January 2003. The average age was 25 years. Most patients presented with back pain, paraparesis, and urinary retention. Other presenting symptoms included paraplegia, hypesthesia/hypalgesia, and hyperesthesia. At the time of discharge, three patients had a complete recovery and four patients had mild weakness without sensory deficits. Three in this group had residual urinary retention. One patient remained paraplegic. All patients had abnormal signal change in the lower thoracic spinal cord by magnetic resonance imaging.

CONCLUSION:

Surfer's myelopathy is a nontraumatic paraparesis/paraplegia that affects first-time surfers. Although most patients have a complete or near-complete recovery, complete paraplegia has occurred.

・で、日本語の論文↓

ステロイドパルス療法が著効したSurfer's myelopathyの1例

整形外科と災害外科 67巻(2018)4号

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https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai/67/4/67_826/_article/-char/ja

【抄録】サーフィン中に腰部の違和感及び疼痛を認め,その後急速な下肢の脱力及び膀胱直腸障害を生じた症例を経験した.症例は23歳女性.2017年7月にサーフィン中に腰部の違和感及び疼痛を認めた.その後,急速な下肢脱力を認め,立位不可能となり近医受診.急速に進行する不全対麻痺にて直ちに当院紹介となった.初診時,両下肢の感覚異常,筋力低下及び完全尿閉を認めた.画像検査では,MRI T2強調像とSTIRにてTh10~L1の脊髄内に左右対称性に高信号を認め,脊髄の軽度腫大を認めた.理学所見および画像所見からsurfer's myelopathyと診断し,受傷翌日からステロイドパルス療法3日間(1 g×3 day)施行した.パルス療法開始翌日から筋力の回復を認め,6日目には自尿も可能となり,11日目に退院となった.Surfer's myelopathyは画像所見に乏しく,治療法は確立されておらず,文献的考察を含め考察する.

・もう一つ↓

Surfer’s myelopathyの小児例

脳と発達 48巻(2016)1号

https://www.jstage.jst.go.jp/article/ojjscn/48/1/48_41/_article/-char/ja/

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【抄録】症例は15歳女児. 予防接種歴や先行感染の既往はなかった. サーフィン初級者で, 発症当日サーフィンの授業中に背部痛が出現し, その後急速に症状が進行した. 両下肢の脱力が出現し, 両下肢の弛緩性麻痺と知覚障害および膀胱直腸障害を認めた. 脊髄MRIにて異常信号域を認め, 脊髄梗塞による前脊髄動脈症候群と診断した. ステロイドパルス療法と免疫グロブリン大量静注療法を施行し症状は改善し, 後障害は認めなかった. 症例は急速な発症様式とMRI所見からsurfer’s myelopathy (以下SM) と診断した. SMはサーフィン初級者にみられる稀な疾患であるが, 近年報告が散見されており, その認知, 予防および早期対応が重要である.
・医中誌でSurfer's myelopathyと入れてみると32件がヒットしました。その中で診断に時間がかかったというような報告もありました↓

診断に時間を要したSurfer's Myelopathyの1例(原著論文/症例報告)

臨床整形外科 50巻8号(2015.8)
【Abstract】 症例は30歳の男性で,主訴は排尿・排便障害と走行時の両足底部の痛みとしびれであった.当院内科へ入院となり,多発性硬化症を疑われステロイドパルス療法が開始された後,当科に紹介された.胸腰椎部の単純X線像とMRI画像で異常所見を認めなかった.サーフィン初心者で,パドリングを契機に発症したことから,surfer's myelopathyと診断した.発症1年時,症状は軽快したが,走行時の足底部の違和感と軽度の膀胱直腸障害が残存した.Surfer's myelopathyの病態は不明な点が多いが,反復する脊椎過伸展と海水による冷却が,脊髄虚血を引き起こすのではないかと考える.(著者抄録)
・ということで、サーファーの皆さん気を付けてね。お医者さんは、趣味、職業を必ず聞こうね。
以下いつもの短小日記
・本日11/12(月)は、6時半起床で、朝勉はせず大学へ。午前中疫学のテキストの学習会して、午後からは病院。病院へ行ったらさっそく私がいつも外来で診ている患者さんが入院したとの報告。15時半までは病棟をみて、その後外来へ。予約外の患者さん、それもかなり手間取る人たちが結構こられて、もう大変でした。どう見ても入院が必要そうな人たちがこられ申し訳ないけど他のDr.に手伝っていただきました。そのDr.が二人、私が一人入院伝票を切って病棟は大変だったでしょうね。20時過ぎに病棟行ったら日勤の看護師がまだおられました。そういう私も夜間診療は泣きそうで、大変で、おまけに診察室は蒸し風呂のようで、豚の丸焼きか燻製の気分でした。でも、予約の患者さんたちは予約時間を過ぎても文句も言わず診察を受けていただきました。ありがたいことです。これからインフルエンザが流行りだすとこういうことが毎回あるかと思うと憂鬱になってしまいます。インフルよはやらないでくれ、インシャラーメンダブツ。帰宅は20時40分、お風呂入って夕食(お好み焼き)。お好み焼きのボリュームがすごくて、おなか一杯。そして、明日の朝もお好み焼きでしょう。
・さて、これから歯磨きして寝ます。

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コメント 2

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私はサーファーではないですが20年ほど前にこの病気になりました。後遺症がかなり残りましたが、今は良い治療法があるのか予後はそこまで悪くはなさそうですね。良い時代になりました
by お名前(必須) (2019-01-24 18:20) 

michiba

>コメントありがとうございます。
ご病気大変でしたね。
治療法もさることながら、診断の進歩で早い治療につながっているのではないかと想像します。多分、今後再生医療でもっと予後が良くなると思います。(近未来の予言です)
by michiba (2019-01-24 20:31) 

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